カラーリングの魅力は、髪の色を変えることで一気に印象を変えられることですよね。しかし、髪質によっては色が長続きしないという悩みを抱える方も多いかもしれません。そこで、色落ちのメカニズムを理解し、トレンドカラーを長持ちさせるための方法をいくつかご紹介します。
色落ちはなぜ起こる?
色落ちのメカニズムは、髪の内部に入り込んだカラーピグメントが徐々に失われることが原因です。普段の生活の中で、キューティクルが開いたり損傷することにより、それらが流出しやすい状況になってしまうのです。トレンドカラーの淡い色素はその中でも特にデリケートなので、色落ちを防ぐ対策が必要です。
髪に色が入る仕組み
まずは、ヘアカラーリングの仕組みをご説明します。これらは髪の色を変えるために色素や化学物質を使用するプロセスです。主なカラーリングの仕組みは以下のようになります。
- カラーピグメントの挿入
カラーリング剤に含まれるカラーピグメントが髪の内部に挿入されます。これにより、新しい色が髪の組織に結合し、髪が染まります。 - 髪のキューティクルの開放
カラーリング剤に含まれるアルカリ性の成分が髪の表面を保護している鱗である、キューティクルを開放します。これにより、カラーピグメントがより髪の内部に浸透しやすくなります。 - 酸化反応
カラーリング剤に含まれる酸化剤がカラーピグメントと反応します。この反応により、カラーピグメントが永久的に髪に定着します。 - カラーリングの持続
カラーピグメントが髪の内部に留まってくれるため、一時的な色ではなく、長期間持続するカラーリングが可能となります。
また、カラーリングの色や持続性は、使用するカラーリング剤の種類、髪の細さや硬さ、ダメージ度合い、お手入れ方法によっても異なります。美容師はお客様の希望や髪の状態を考慮し、最適なカラーリング方法を提供する役割を担っています。
同じ色を使った場合でも、それぞれの髪質によって色の出方や持ちは変わります。
ひとりひとりに合ったお色の選定と、それに伴うホームケアを実践することでより長く綺麗なヘアカラーを楽しむことができます。
カラーの色落ちの原因は?
- 熱によるダメージ
ヘアアイロンなどでのスタイリングは、髪の内部にある水分を蒸発させることにより、髪の形をコントロールする方法です。
水分が蒸発する際には、キューティクルが強制的に開いた状態になります。それによって内部にあったカラーピグメントが一緒に流失してしまうのです。 - シャンプー時
髪は濡れるとキューティクルの開いた無防備な状態になります。そこにシャンプーによる洗浄力が加わることで髪にとってはもちろん刺激となってしまいます。それにより開かれたキューティクルの隙間からカラーピグメントが漏れ出してしまうのです。それらを防ぐためにも、染めたての髪は、極力濡れたままの状態を避けることが重要です。 - 紫外線などの外的刺激
紫外線によるキューティクルの損傷や、それによる乾燥によっても色落ちは進行します。外的な刺激を避けることで更なる色落ちを防ぐことができます。
色落ちを防ぐ方法
髪の内部と外部のホームケアがどちらも重要です。
キューティクルの閉じた状態をできるだけキープし、髪を保護するよう心がけましょう。
カラーリング後は可能な限り初めの48時間はシャンプーを控えることがポイント。カラーピグメントが髪にしっかり定着するまでの時間です。その後も洗浄力の穏やかなシャンプーを使用し、髪への刺激を控えることで色落ちを防ぐことが出来ます。
また濡れた状態が続くことにより、更なるカラーピグメントの流失が懸念されます。お風呂上がりなどはなるべくすぐに洗い流さないトリートメントを使用して、ドライヤーでしっかりと乾かすように努めましょう。
さらに、紫外線から髪を守るため、外出時は帽子やUVスプレーなどを使用することが重要です。熱スタイリングも必要時以外は極力控えましょう。乾燥状態が続くことによっても、色落ちは進行しやすいので、ヘアオイルやシアバターなどの髪表面を保湿する洗い流さないアイテムを使って髪を守りましょう。
どうしてものときの熱スタイリング時には、温度にも注意してください。髪に形がつくなるべく低い温度で使用することで、色落ちも最小限に防ぐことが可能です。
まとめ
カラーの色落ちメカニズムを理解し、トレンドカラーを楽しむためのポイントをお伝えしました。色落ちの原因となる要素を避けることによって、染めたばかりの美しい状態をより長く楽しむことが出来るようになります。
髪質にあったホームケアについては、専門家である美容師に相談する手段も考慮して下さい。
夏は外的な刺激の多い季節になりますので、より一層注意しながら、素敵なカラーリングを楽しんでくださいね!