ヘアオイルは髪の健康とスタイリングに欠かせないアイテムです。しかし、市場には様々な種類のヘアオイルが存在し、どれを選べば良いのか迷ってしまうことも多いのではないでしょうか？そこで今回は、美容師の視点から、最新のトレンドを取り入れつつ、ヘアオイルの違いとそれぞれの使い分けについて解説します。正しい知識で、ヘアオイル選びを快適化しましょう。
それぞれのヘアオイルの特徴
ヘアオイルは髪の潤い補給やダメージケア、ヘアスタイルの仕上げに役立つアイテムです。はじめに、種類によるそれぞれの特徴を見ていきましょう。
まず、最新のトレンドとして注目されているのは「軽い質感」です。軽い質感のヘアオイルは、髪に負担をかけずにしっかりと保湿し、自然な艶やまとまりを与えます。特に、細い髪や自然にボリュームを抑えたい方におすすめです。中でもシリコーンがベースに使われているタイプは、さらっとした質感でキューティクルをコーティングして、ダメージから保護してくれる効果があります。
一方、パサつきやダメージが気になる方には「リッチな栄養成分」が豊富なヘアオイルが適しています。アルガンオイルやモロッカンオイルなど、栄養素たっぷりのオイルは髪の内部から補修し、髪にしなやかさやツヤを与えます。ドライヤーやアイロンの使用が多い方や、パーマやカラーリングのダメージが気になる方にもおすすめです。ゴワつきの出やすい髪や癖で広がりやすい髪にもおすすめです。
成分の分類
ヘアオイルの成分は、主にシリコン系、天然オイル系、合成オイル系の3つに分類されます。シリコン系はサラサラ感を与え、天然オイル系は保湿効果がありしっとりした使用感、合成オイル系はダメージ補修などの特定の目的に適した効果を持っています。
【1. シリコン系成分】
シリコン系成分は、髪をコーティングして保護する効果があります。しかし、過剰な使用や洗い残しにより髪に負担をかける可能性もあるため、注意が必要です。適度な量を使用することで、サラサラでツヤのある髪を実現できます。
そして、週に一度はクレンジング用のシャンプーを使って、蓄積されたシリコンをしっかり落とす習慣を取り入れられると安心です。
【2. 天然オイル系成分】
天然オイル系成分は、植物由来のオイルであり、髪に栄養を与える効果があります。代表的なものにアルガンオイルやホホバオイルなどがあります。保湿力が高く毛髪の柔軟性を出すことができるので、パサつきや切れ毛を防ぐ効果もあります。自然由来の成分になるため、酸化には十分注意しながら、髪質や目的に合わせて適切なオイルを選ぶことが重要です。
【3. 合成オイル系成分】
合成オイル系成分は、特定の目的に応じた効果を持っています。例えば、UVカット効果があるものやダメージ補修効果があるものなどがあります。最近ではアイロン前に使用することで、髪のダメージを軽減しながら、スタイリング効果を上げてくれる優秀なオイルも販売されています。使用目的や髪の状態に合わせて、適切な合成オイルを選ぶことがポイントです。
最近のトレンドではオーガニック仕様の全身使えるマルチユースなものが注目されています。
基本的には天然オイル系のものが多く、しっとり重さのある仕上がりが人気です。
スタイリングに使うことでウェットな質感をつくることが出来ますが、乾かす前の使用には十分注意して、つけ過ぎによるベタつきがないよう量を調整して取り入れましょう。
おまけに
よりオイルを効果的に全体にムラなく付けるには、使用時のちょっとした工夫が必要です。
オイルを手に取り出したら、まずはよく手のひら全体と指の間に満遍なく広げます。少し体温で広げやすい状態にしておくと、塗布がスムーズになります。
また、髪はダメージの強い部分ほど乾燥し、中が空洞化しています。そのためオイルもダメージの大きい部分ほど、より多く吸収されてしまいます。
ですので、オイル使用時はまず必ずダメージの多い毛先から。襟足付近が服と擦れて絡まりやすい方は毛先と同時に付けておくと摩擦も防げるのでおすすめです。顔まわりや毛先を触る癖のある方は、その部分も乾燥しやすいので先に付けておきましょう。
そこから徐々に中間、根元付近、前髪の順で塗布していくと、ムラなくつけることが出来ます。あとは、足りないところに指先でオイルを少しずつ足していけば、質感の調整はばっちり。
まとめ
ヘアオイルの成分の違いを理解することは、自分に合ったヘアケアを行う上で重要です。シリコン系、天然オイル系、合成オイル系の特性を把握し、髪の状態や目的に応じて適切なヘアオイルを選びましょう。
また使用時のちょっとした工夫だけでもムラなく、より効果的に使用することができます。
今回の記事を参考に、自分に合ったヘアオイルを選んでみてください。美しい髪を手に入れるための第一歩です。
