はじめに
洗い流さないトリートメントは、シャンプー後の髪につけて使用するトリートメントのことで、手軽に髪のケアができるものとして人気があります。
しかし、種類が豊富でどのタイプのものを選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は美容師目線で洗い流さないトリートメントの効果や使い方、種類や主な成分について解説します。
また、髪質や季節別のおすすめアイテムもご紹介します。
1. 洗い流さないトリートメントとはどのようなもの?
洗い流さないトリートメントは、シャンプー後の髪に使用するトリートメントです。
通常のトリートメントは、髪に塗った後に洗い流して使用しますが、洗い流さないトリートメントは、その名のとおり洗い流しません。
洗い流さないトリートメントは、クリーム状や液体状、スプレータイプなど様々な形態があります。
また、洗い流すトリートメントとは違い、どんなタイミングでも使用しやすいです。
2. 洗い流さないトリートメントの効果や使用する目的は?
洗い流さないトリートメントの主な効果や使用目的は、以下のようになります。
保湿効果
洗い流さないトリートメントには、保湿成分が含まれています。
髪に水分や油分を補給し、乾燥から守ってくれます。
特に、パサつきやすい髪や、カラーやパーマなどのダメージが気になる髪には、保湿効果が重要です。
補修効果
髪の内部のダメージを補修する効果が配合されているものが多いです。
髪の毛を傷つける熱や化学物質によるダメージを受けた場合、洗い流さないトリートメントを使用することで、髪の内部に栄養分を補給し、ダメージを補修します。
スタイリング効果
洗い流さないトリートメントには、スタイリングで使えるものがあります。
髪を整えたり、髪の毛をまとめたり、ボリュームアップしたりすることができるものです。
こちらはどちらかというと、「洗い流さないトリートメント」というよりは、「トリートメントベースのスタイリング剤」というイメージで使う方が良いでしょう。
また、「通常のスタイリング剤ほどのセット力は必要ないけれど、少しまとまりが欲しい」という場合には、洗い流さないトリートメントをスタイリング剤代わりに使うことも可能です。
UVカット効果
洗い流さないトリートメントには、紫外線カット効果があるものがあります。
髪の毛も紫外線ダメージを受けることがあり、UVカット効果のある洗い流さないトリートメントを使用することで、髪を守ることができます。
全てのトリートメントにこの効果があるわけではないので注意してください。
髪質を扱いやすくする効果
髪質を理想に近付けたり、悩みにアプローチする効果があるものもあるんです。
例えば、細毛の方にはボリュームアップ効果のあるもの、くせ毛の方には癖を落ち着けたりボリュームダウン効果のあるものなど、髪の毛の悩みに合わせて選ぶことができます。
3. 洗い流さないトリートメントの主な種類
洗い流さないトリートメントには、様々な種類があります。
よく使われている主な種類を紹介します。
オイルタイプ
オイルを主成分としたタイプです。
髪に潤いを与え、ツヤを出してくれます。
特に、パサつきやすい髪におすすめです。
クリームタイプ
クリームを主成分としたタイプです。
髪のダメージを補修し、柔らかくまとまりやすくします。
ミストタイプ
ミスト状に出てきたトリートメントをそのまま髪につけるタイプです。
軽い使用感で、ボリュームアップやさらっとした質感を与えることできるものが多いです。
ジェルタイプ
ジェル状のタイプです。
水分や油分が多く含まれているものが多く、髪をまとめやすくしてくれます。
ジェル状のものの中でも、しっとり仕上がるものや軽めにさらっと仕上がるものなど、色々なタイプがあります。
4. 代表的な成分とその効果
洗い流さないトリートメントには、様々な成分が含まれています。
代表的な成分とその効果を見ていきましょう。
セラミド
セラミドは、髪の内部に浸透して髪を補修し、健康的な髪に導く効果があります。
また、髪を保湿する効果もあるため、乾燥した髪にも効果的です。
コラーゲン
コラーゲンは、髪の主成分であるタンパク質の一種で、髪の強度やツヤ感を改善する効果があります。
また、髪を保湿する効果もあるため、髪の乾燥対策にも一役買ってくれる成分です。
ヒアルロン酸
保湿効果が高く、髪を潤す効果があります。また、保水力がとても高いので、潤った状態をキープしてくれる効果も期待できる成分です。
アミノ酸
髪のダメージを補修し、髪内部の水分バランスを整えてくれるので柔らかくする効果があります。
健康な髪の毛を育むために、なくてはならないものです。
プロテイン
ダメージで流出してしまったタンパク質を補える成分として、プロテインが配合されていることがあります。
髪を補修し、ツヤを出す効果、髪の毛を強くする効果もあります。
パールエキス
髪を保湿する効果があり、ツヤ感を与えてくれるのがパールエキス。
髪のダメージを補修し、健康的な髪に導いてくれます。
プラセンタエキス
プラセンタエキスは、髪の成長を促進する効果があり、髪の栄養補給に役立つ成分です。
セラミド
セラミドは、髪の内部に浸透して髪を補修し、健康的な髪に導く効果があります。
また、髪を保湿する効果もあるため、乾燥した髪にも効果的です。
5. 髪質やなりたい質感、求める効果による選び方
洗い流さないトリートメントを選ぶ際には、自分の髪質やなりたい質感、求める効果に合わせて選ぶことが大切です。
髪質や髪の状態に合わせた選び方
髪の毛が乾燥している場合には、保湿効果のあるものを選ぶと良いでしょう。
また、パサつきやすい髪や広がりを抑えたい場合には、オイルタイプのものや、重めのテクスチャーのものがおすすめです。
くせ毛は乾燥しやすい髪質の方が多いので、しっかり保湿できるタイプのものがおすすめです。
ストレート効果のあるものもあるので、求める仕上がりやスタイルに合わせてそういったものを選ぶのも良いでしょう。
髪を補修したい場合には、補修効果のあるものを選んでください。
ダメージのレベルや髪の状態、髪質によって合うものが変わるので、美容師に相談してみてくださいね。
なりたい質感に合わせた選び方
ツヤのある髪にしたい場合には、ツヤ出し効果のあるものを選びます。
また、ボリュームアップしたい場合には、ボリュームアップ効果のあるものや、軽めの質感のものを選びます。
さらに、髪をまとめやすくしたい場合には、重さがあるテクスチャーのものや、しっとりタイプのものがおすすめです。
6. 季節によっても変えると良い
季節によって髪の毛のコンディションは変化するので、洗い流さないトリートメントも季節に合わせて変化させるとより効果的です。
春
春は髪が成長する季節です。
この時期のケアで、夏の髪のコンディションが左右されます。
紫外線が強くなってくるので、紫外線対策ができるのや、乾燥対策ができるものがおすすめです。
夏
夏は紫外線による髪のダメージが気になる季節です。
UVカット効果があるトリートメントを選ぶことで、紫外線から髪を守ることができます。
また、夏は暑いので、軽い質感のトリートメントが使いやすいのでおすすめです。
秋
秋は気温が下がり、肌寒くなってくる季節です。
空気が乾燥するため、髪も乾燥しやすくなります。
また、夏の紫外線ダメージなどが蓄積していると、髪がパサつきやすくなるのも秋の髪の特徴です。
このような髪には、しっとりと潤いを与え、ダメージを補修してくれる洗い流さないトリートメントがおすすめです。
保湿成分を配合したものや、オイル配合のものが効果的です。
冬
冬は空気の乾燥が激しい季節です。
室内の暖房による乾燥も髪の毛にダメージを与えます。
そのため、保湿力が高く、ダメージ補修効果のあるトリートメントを選ぶことが重要です。
また、冬は静電気が発生しやすく、髪の毛がまとまりにくくなる傾向があります。
その場合は、静電気を抑える成分を含んだトリートメントを選ぶことで、まとまりやすい髪をキープすることができます。
7. 洗い流さないトリートメントの使い方
洗い流さないトリートメントの使い方は、以下のようになります。
1.シャンプー後、タオルドライする。
2.適量を手に取り、毛先中心に塗布する。
3.手ぐしやブラシを使って、髪にトリートメントが行き渡るようになじませる。
4.ドライヤーで髪を乾かす。
8. 洗い流さないトリートメントの注意点
洗い流さないトリートメントを使う際には、以下の注意点に気を付けましょう。
頭皮にはつけない
髪の毛用の洗い流さないトリートメントは、髪の毛に使うものです。
頭皮につけると、ベタついて見えることがあります。
頭皮に使いたい場合は、頭皮用のトリートメントを使ってください。
ベタつきやすい場合がある
使用量は、髪の長さや量によって異なりますが、多すぎると髪がベタつくことがあるため、適量を使うようにしましょう。
髪質に合ったものを使用する
良い成分が入っていても、髪質に合っていないものだと効果を感じづらい場合があります。
髪の状態や髪質を見極めて、合うものを選んでください。
まとめ
洗い流さないトリートメントは、洗い流さなくて良いので、手軽に髪のケアをしたり、スタイリング効果を与えたりすることができます。
洗い流さないトリートメントには、様々な種類があるので、自分の髪質やなりたい質感、季節に合わせて選ぶことで、より効果的なケアができます。
また、選ぶ際には、成分表をよく読み、自分の髪質や頭皮の状態に合わせたものを選ぶようにしましょう。
今回は洗い流さないトリートメントの使い方や選び方、種類、主な成分、髪質や季節についてお伝えしました。
自分の髪の状態に合わせて、適切な洗い流さないトリートメントを選んで、髪のダメージをケアしましょう。
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