「髪が傷んでいて…」と相談くださるお客様の中には、それ程ダメージを受けていない方が多くいらっしゃいます。
乾燥してパサついてしまったり、指通りが悪くなってしまう原因はダメージと思いがちですが、実は髪質の問題ということも。

今回は美容師の視点から、くせ毛とダメージの違いや見分け方についてご紹介します!正しい知識を身につけ、美しい髪を手に入れる方法を探っていきましょう。

癖とダメージの違い

  1. くせ毛の特徴と原因
    くせ毛は個人差があり、髪のタンパク質構造や毛包の形状に影響されます。

くせ毛は、髪が自然にウェーブ状やカール状になる性質を指します。この髪質は、遺伝的な要素や環境要因によって影響を受けることがあります。くせ毛の種類にはさまざまなものがあり、直毛とは対照的に、自然なウェーブやカールが特徴です。

髪の形状は毛穴の形に影響されます。毛穴が楕円であったり、歪んだ形である場合には髪も同じくうねりを持って生えてきます。
人によってはクセのある部分とない部分とが混在していることもあるため、くせ毛であることに気がつかない方も。

  1. ダメージ毛の特徴と原因
    ダメージは髪への過度な熱や化学物質の使用、適切なケアの不足が原因です。日常的な摩擦によってもキューティクルが壊れ、パサつきや乾燥の原因になります。髪の悩みを理解することで、適切な対処法が見つかります。

ダメージ毛は、髪が外部からの影響や処理によって傷んだ状態を指します。これは、過度な熱スタイリング、化学的な処理(染髪やパーマ)、激しいブラッシング、または適切なケアが不足している場合に起こります。ダメージ毛は乾燥しやすく、切れやすく、まとまりにくい傾向があります。適切なヘアケアと予防策を取ることが、ダメージを最小限に抑えるのに役立ちます。

ダメージ毛とくせ毛は異なる概念です。くせ毛は、髪の天然のウェーブやカールの形状を指し、主に遺伝的な要素に影響されます。一方、ダメージ毛は、外部からの影響や処理によって髪が傷んだ状態を指します。過度な熱スタイリング、化学的な処理、激しいブラッシングなどが原因です。したがって、くせ毛は自然な髪質の一部であり、ダメージ毛は髪が損傷した状態を表します。

つまり健康なくせ毛であった場合には、どんなにヘアケアにで手間をかけても効果が見られない可能性があるということです。

美容師がくせ毛とダメージ髪を見分ける際のポイントは、目で見た状態と実際に触った感触、普段のライフスタイルや髪型の履歴など。
正直、パッと見の印象で判断することは困難なことが多いです。
一番明確な特徴としては、ダメージ髪には切れ毛や枝毛が多く混在しています。また、毛先にかけてざらつきや乾燥が増えていくようであれば、ダメージの影響である可能性大です。

くせ毛を解消するには?

くせ毛を改善するためには、以下のアプローチが役立つことがあります:

  1. 適切なケア: くせ毛用の製品や、保湿効果のあるシャンプーとコンディショナーを使用して、髪に適切なケアを提供します。
  2. 適切なカット: くせ毛を引き立てる適切な髪型やカットを選ぶことが重要です。専門的な美容師に相談すると良いでしょう。
  3. 熱スタイリングの制限: 過度なヘアドライヤーやカーリングアイロンの使用を避け、熱から髪を保護します。
  4. 適切なヘアケアルーチン: 適切なヘアマスクやトリートメントを使用して、髪に栄養を与え、潤いを補給します。またくせ毛は乾燥しやすく、摩擦に弱い傾向があります。日常生活において、そうした髪への刺激を減らす工夫をすることで、髪の損傷を防ぐことができます。
  5. 染髪やパーマの慎重な使用: 化学的な処理はくせ毛をより傷ませることがあるため、注意して行います。
  6. ヘアオイルの使用: 適度な量のヘアオイルを使用して、髪に栄養と保湿を与えます。

個々の髪質に合ったケアが重要ですので、効果的な方法を見つけるためには、何が最適かを試してみることが必要です。

おまけに

最近話題の髪質改善とは?

髪質改善はとは一般的に髪の健康を取り戻すために行われる施術です。ダメージを受けた髪に栄養を与え、しなやかさやツヤを取り戻すことを目指します。髪の内部から修復する効果があるのも魅力です。

ここで注意して頂きたいのが、髪質改善という施術に明確な決まりがないことです。
例えば弱いストレートパーマのことを髪質改善と呼んでいる美容院もあれば、癖をほんのり抑えて補修をしてくれるトリートメントのことを髪質改善と呼んでいる美容院もあります。

効果と持続性の違い


髪質改善は1ヶ月〜1.5ヶ月程効果が継続します。一方、縮毛矯正は髪の形状を変えるため、くせやウェーブが一時的に解消されますが、ダメージやクセの戻りが気になることもありますし、伸びてきた時との根元の癖との差が目立つ場合もあります。しっかりと矯正された部分であれば、髪質改善よりも長持ちします。

まとめ

くせ毛とダメージの違いを理解することで、正しいケアが可能になります。次の美容院訪問で、自分に合ったアドバイスを求めてみることをお勧めします。髪質や状態にあったケアを適切に実践することで、より髪のポテンシャルを引き出すことが可能です。美しい髪で自信を持って過ごしていきましょう!

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